わたし達はおとな * 映画

『わたし達はおとな』を観てきた。

またしても近くではやってなくて、それも遅い時間の1本だけ。

藤原季節くんが出ていたけど、若い人たちの青春群像みたいに書いてあったから

おばさんが観ても面白いものか?どうしようかとおもったが

勇気を出して入ってみれば、同じ年代の方々もちらほら

お客さんもけっこう入ってました。

予想以上に面白かった。

過去と現在が行ったり来たりをものすごいスピードでやるので

寝てる暇がない

頭がフル回転(眠くなる夜じゃなくて、ほんと昼間に上映してほしい)

でもちゃんと、これは現在で、ここは過去っていうことがわかりやすく作られている 

脳みそフル回転の割には観ていて疲れない。

話の筋だけをみると今の若い子のリアルってこんななの?って思ってしまうのだけれど

昔からごくごくよくある話だと思う

みんな、たまたま妊娠しないだけ

生理がきてほっとするっていうのは女性あるあるなのではなかろうか

ただ好きでもないゆきづりの相手というのが話をややこしくする

おおかた、そういう場合は堕ろされてしまう

でもこの主人公の女の子のすごいところは

堕胎するという選択は出てこない

普通はここが悩むポイントだと思うのだけど

冒頭でもすぐに、あなたの子じゃないかもしれないとちゃんと男に伝えている

これは潔いと思う

だからなのか嫌な気分にならない。

季節くん演じる男の方はこれまた最低なのだが

消えないところが偉いと思う

現実世界だったら男はさっさと逃げるでしょう

自分の子かどうかもわからない子どもを育てられないでしょう

自分の子だって育てられないのに

ネチネチと男が言ってくる場面でも男の言う通りだと思ってしまう

ご飯だって作ってくれって言ったわけでもなく、女が勝手に作っているのに

ましてや嫌いなグリンピースまで!

したくないなら、しなければいいだけのこと

前カノの中絶も、前カノが包丁投げるくらい怒っているのは

すべてが自分が本心で決めたことじゃないからなんじゃなかろうか

ラストの二人の言い争いも

結婚する前からこんな状態で結婚はムリでしょ

たとえちゃんと結婚していても子どもを一人で育てていく覚悟が必要だったりする

旦那と一緒に育てるなんて思ってたら失望すると思う

ラストにバンっ!とタイトルが出るのだが

主人公には、何年後かに 自分のお父さんは誰なのか子どもに聞かれたときに

ちゃんと答えられる大人になっていてほしいと思う

それにしても

季節くんはいい役者さんですね

くれなずめの時から気になっていて

それからいろんな作品で名前をみるようになって

うれしいかぎりです。

映画の楽しみが増えました。