PERFECT DAYS * 映画

 
今年もよろしくお願いします。
年の初めの初映画はとても大事。
でも全然、これ!というものがなく
去年見逃したものは、やってるのあるかな~と思ったら、
まだやってるではないですか!「PERFECT DAYS」
なんとほぼ満席。
見逃さなくて良かった。

今回も役所広司は、「三度目に殺人」や「すばらしき世界」のときのように
古びたアパートに住んでいる
今回は誰も殺さないし、大事件も起きない
淡々と毎日同じ日常が繰り返される。
主人公は寡黙でほとんどセリフはない
それなのに!全然飽きないのだ
めちゃめちゃ不思議だった
やはり役所さんの演技力のせいだろうか

主人公 平山さんの朝
起きて、顔を洗い、ひげを整え、紅葉に水をやり、身支度して、
きれいに並べられた持ち物を手にして、自販機で珈琲を買う(コマーシャルじゃん!)
家の中は、「素敵な生活」みたいな本に出てくるように美しく
本棚と古いカセットの棚、鉢植えぐらいしかなく、
趣味は木漏れ日を撮るカメラ
ダンディーで品が良く見た目もきれいなのに
古びたアパートと清掃員というのがピンとこないなーと思ったら、
裕福な家のご子息だったらしい

自分から積極的に回りとコミュニケーションをとりにいくわけでもなく
それなのに、かかわる人は回りにたくさんいて
銭湯、コインランドリー、仕事終わりに寄る飲み屋、古本屋、
写真屋さん、いきつけのスナック、仕事の同僚(柄本時生)、
仕事場所の常連さん、お昼を食べる神社、突然現れるめいっこ
ただのいい人ではなく、ダメなことはダメと言い、嫌なことは嫌と言う。

小さな出来事はたくさんあって
まったく同じ日というのは1日もなくて
毎日違う1日なのである
perfect!
そう「完璧」! 
登場人物もすごい、超豪華!
それなのにみなちょっとしか出てこない
ちょっとしか出ないのに存在感がすごい
麻生祐未、さすがの演技力
安藤玉恵、、、、
研ナオコなんて一瞬!
石川さゆりの歌が聴けるスナックなんて!最高の贅沢
伴奏の方は、あがた森魚さんという方でした
「朝日のあたる家」って日本語にするとすごいのね
監督脚本海外の方ですよね??と思ったら
やっぱり日本と合作ですね
とどめは 三浦友和 
どこかでみたな~と思ったら松居監督??
まだまだたくさんいるような。
東京の公衆便所はアートのような芸術建物
東京はすごいなあ~

私も会社でずっとトイレ掃除をしていた
公衆トイレ並みに職場のトイレは汚い
事務の障害者雇用で入ったけれど、
障害者にだけトイレ掃除をさせる会社だった
掃除も事務仕事も同じ仕事だから、仕事に優劣はない
だけれど、
障害者だけにトイレ掃除や汚れ仕事をさせる会社の考え方には辟易した。

エンドロールの最後に木漏れ日の意味が出る
英語で木漏れ日を意味する単語はないのかな?
同じ木漏れ日は二度と出来ない。
同じ日も二度とない。
部屋は狭くてもドアを開けたら果てしなく広がる外の世界。

毎日変わらない日常に嫌気がさしていた自分。
その日常の中に、小さな幸せがたくさんあるのでした。
やっぱり家の掃除ちゃんとしなくちゃダメだーー!
めちゃめちゃ久しぶりに玄関だけ掃除出来ました。
役所広司ってすごい役者さんなんだなあ~
 
早く北陸の方たちにも、普通の日常が戻ってきてほしい
これ以上なにも起きませんように。